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岡根 哲夫; 藤森 伸一; 井野 明洋*; 藤森 淳*; Dhar, S. K.*; Mitra, C.*; Manfrinetti, P.*; Palenzona, A.*
Physica B; Condensed Matter, 312-313, p.349 - 351, 2002/00
被引用回数:0 パーセンタイル:0(Physics, Condensed Matter)YbCoX(X=Ga,Al)は、X=Alでは近藤格子系となりT=1.2Kで反強磁性秩序を示すのに対して、X=Gaでは価数揺動系となりパウリパラ常磁性基底状態をとる。本研究では高エネルギー分解能光電子分光によりフェルミ準位近傍の電子状態を調べ、近藤格子系から価数揺動系への物性の変化を電子状態の観点から理解することを目的とした。実験結果では、X=Gaの化合物では明瞭に近藤ピークが観測できたのに対して、X=Alの化合物ではフェルミ準位近傍に構造は見つからなかった。これは不純物アンダーソンモデルによるスペクトル解析から、これらの物質の特性温度の違いを反映したものとして理解される。
酒井 宏典; 服部 泰佑; 徳永 陽; 神戸 振作; Ghimire, N. J.*; Ronning, F.*; Bauer, E. D.*; Thompson, J. D.*
no journal, ,
反強磁性近藤格子系CeRhAlSiは、ゼロ磁場において=14K, =9Kで逐次反強磁性転移を示す。中性子散乱実験で、以下の反強磁性秩序は、整合ベクトルをもち、以下以上の反強磁性秩序は、非整合SDWと報告された。本研究では、単結晶試料を用いて、Al ()核NMR実験を行った。常磁性状態のNMRスペクトル解析から、Alサイトにおける電場勾配を決定し、ナイトシフトを求めた。また、超微細結合定数の異方性も求めた。スペクトル形状変化から、TN1以下、TN2以上において非整合SDW状態であることを確かめた。緩和率測定から、常磁性状態において電子が局在的に振る舞っており、比熱からの近藤温度がRKKY相互作用のエネルギースケールに近いという見積もりに矛盾はなかった。